神戸の街を歩く 異人館の街 北野町

神戸の街を歩く 異人館の街 北野町

明治維新の年(1868年)に日本は鎖国を解き開港しましたが、その港の一つが神戸。元々あった兵庫の港(兵庫津)の東側に港が建設され、そのあたり一帯が外国人の居留地(治外法権)に指定されました。しかしここは商売、外交の地で、住まいは山手の山裾に構えられました。明治期から大正時代に建てられたこれらの住居のいくつかが「異人館」として今も保存されていている。このあたり(神戸市中央区北野町)一帯が「異人館街」と呼ばれて、神戸観光の名所ともなっている。

神戸 北野町異人館街の位置

神戸の街の中心部は海と山が接近にしていて、海岸から山裾まで、歩いて一時間とかからない。その中央部あたりに鉄道が東西に走っているので、JRや阪神電車、阪急電車を利用するとほとんどの所が歩いて廻ることができる。時間の節約でタクシーを利用してもワンメーターくらいで事が当たりる。

北野町偉人館街もちょうどそんな感じの位置にある。

位置は、JR三ノ宮と元町駅の北部で、歩けば10数分の位置にある。

JR三ノ宮駅の西口の北側は反共電車の神戸三宮駅で、その北側の道路を上っていけば10分ほどで北に山手幹線の道路があり、それを横切っ渡ったあたりが北野町界隈の入口になる。

ちなみに、JRと阪急の駅の間に大きな南北に走る道路があるが、これを北上すると新神戸方面にでる。北野町にいくにはこの道路の一つ西側の道を上る。(通称北野坂)

異人館街は道が入り組んでいて車が入れない所が多い。あちこち歩いている間にどこにいるのかわからなくなったりするが、ともかく坂を下って南に向けば山手幹線道路に出、さらに下ると阪急とJRの高架に突き当たるので、ほとんど迷うことはない。

北野町の由来 北野天満神社

北野坂を登りきったあたりで、屋根に風見鶏が着いている異人館(風見鶏の館・後出)が見えるが、その前に石の鳥居があり、石段があります。それが北野天満神社で、階段を上がると神社の建物がある。これは異人館と関係ありませんが、いわば北野町の由来になる要の神社です。ここを上がり境内に入ると、見晴らしの良い展望台になっていて、神戸の街から港まで一望できる。異人館巡りの途中に一度は上がってみたい所。

この北野天満神社は、平安時代、平清盛が神戸に遍都したさい、京都の北野天満宮(学問の神様と言われる菅原道真を祭る)の支社のようにして建てたもので、北野町の町名もここから来ている。

北野町偉人街のみどころ 主な異人館

  • 風見鶏の館(旧トーマス住宅)

1909年(明治42年)頃にドイツ人貿易商ゴットフリート・トーマス氏の自邸として建てられた。レンガの外壁と尖塔の風見鶏は、北野異人館のシンボルとなっている。

かつて、1977年に『風見鶏』というドラマがNHKで放映され、神戸のパン職人が取り上げられて、いちやくこの風見鶏の館が全国に知られ有名になった。それ以来今日の北野町の観光地化急速に進んでいった。

  • 萌黄の館 風見鶏の館の西隣

1903年(明治36年)¥アメリカ総領事の邸宅として建築された。木造2階建て、下見板張りの異人館。で、2つの異なった形のベイ・ウィンドー(張り出し窓)が特徴です。1980年(昭和55年)、国の重要文化財に指定され。

  • 英国館

1909年(明治42年(1909年)の建築当時そのままに保存されている異人館。

イギリスの名探偵シャーロック・ホームズの部屋が小説に忠実に再現されている。

  • うろこの家 展望ギャラリー

神戸で最初に公開された代表的な異人館。

ヨーロッパの古城のように、外壁のスレートの天然石が魚のうろこに形をしていることから、「うろこの家」と呼ばれるようになった。

  • ラインの館

1915年(大正4年))に建築された。明治時代のいわゆる異人館の様式をそのまま受け継いでいる。

  • 北野外国人倶楽部

神戸開港当時の社交界の華やかな暮らしを再現した異人館。『グレゴリオ聖歌の楽譜』を展示する音楽室、銅製の鍋や杓が並ぶ薪炭時代のオールドキッチンなどがある。

  • 香りの家オランダ館

1920年代のノスタルジックな雰囲気のあるのがオランダ館。

年齢や星座、好きな音楽・花・果物などのデータから自分にあうオリジナル香水が作れる。

また、オランダの民族衣装を着て記念撮影もできる。

  • ウィーン・オーストリアの家 モーツアルト関係

音楽家モーツアルトを紹介、彼が生きた18世紀の生活や風景を再現。作曲に使われたピアノの複製品、直筆の楽譜や手紙などが展示されている。

  • デンマーク館

デンマークの歴史と文化を紹介するミュージアム。世界的童話作家アンデルセンの書斎の再現など。

  • 洋館長屋

神戸異人館の代表的な建築様式の建物。アールヌーボー期のガラス工芸品や家具調度品が楽しめる。

  • 山手八番館

15世紀のイギリスのチューダー王朝時代の建築様式を模した外観が特徴的な異人館。

ローマ神話の五穀豊穣の神、サターンの彫刻が施された「サターンの椅子」は「願い事が実り叶う椅子」と伝えられており、パワースポットとして人気。

  • イタリア館(プラトン装飾美術館)

イタリアを中心としたヨーロッパの18~19世紀の家具調度品、絵画彫刻等が展示されている異人館。各部屋に絵画や美術品が詰まったゴージャスな空間は写真映え抜群で、SNSでも人気のスポットです。

  • 神戸トリックアート不思議な領事館

ヨーロッパでだまし絵として生まれたトリックアートを展示。大人から子供まで楽しめる、見て、触って、遊ぶアート館。

  • ベンの家

館内は冒険家ベン・アリソン氏のコレクションをイメージした驚きいっぱいのインテリア。

  • 北坂の上の異人館

中国モダニズムのインテリア。入り口に置かれた一対の狛犬(獅子像)は、そこを通り抜ければ「愛情に恵まれる」といわれるパワースポットとして人気。

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